2009年06月12日

脳をリファクタリングせよ




リファクタリング・ウェットウェア 達人プログラマーの思考法と学習法

アンディ・ハント(著)
武舎広幸、武舎るみ(訳)
オライリージャパン


本書は頭脳の再設計と再配線(「ウェットウェア」の「リファクタリング」)による仕事の効率アップを目的としている。プログラマやエンジニアに限らず、自らの頭で何かを創造する人(=ナレッジワーカー)すべてが対象読者だ。

達人になるためのコツを説明する。第2章から第4章にかけて、脳の構造や「直感」の利用法、さらにはバグの多い「人間のアタマ」のデバッグ法を解説する。第5章以降は脳の具体的な活用法について、「学習」「経験」「集中」の3テーマに沿って取り上げる。

著者は随所で「文脈(コンテキスト)」に言及する。世の中のありとあらゆることは独立して存在しているのではなく、それぞれが関連しており、なおかつ周囲の状況や文脈(コンテキスト)の一部分として世界に組み込まれている。

ささいだと思われていた物事が結果的に大きな事件の原因となったり、逆に大変だと思われていたことがそれほどの影響を及ぼさずに終わったりすることがある。現実の世界は非線形なのである。

「脳」というCPUもまた非線形の要素を持っており、「学習」「経験」「集中」がわたしたちにもたらす効果もまた非線形である。

本書では下記のような内容の「さっそく実行」「試してみること」というリストが各所に挿入されている。

次に開発するソフトウェアの設計を、キーボードとモニタを離れてやってみましょう

お気に入りのレストランで、食べたことのない料理を注文してみましょう

これらを行うとなぜ良いのか、これらがどんな効果をもたらすのか、にわかには分からないだろう。なぜならすべては文脈(コンテキスト)に沿って存在するからである。

本書は極めてプラグマティック(実用主義的)なノウハウ本であるといえる。


脳をリファクタリングせよ
http://jibun.atmarkit.co.jp/ljibun01/rensai02/book/107/01.html
posted by リライト魂 at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評
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